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美術家の言葉 コンテンポラリー・ファイン・フォトグラフ>ジェフ・ウォール |
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■ジェフ・ウォールにとって、写真というメディウムを使用していかに創作をしていきたいかを現わすものとして… 「…写真が過去を模倣し、絵画を模倣するというとき、画家がしたことを、写真家も、写真家としてすることができると思います。私は写真がほかのどの芸術とも違う、あるいは写真はドキュメンタリーであるという古典的な定義にはまらないで仕事をしたいのですが、そういうことを受け入れないと同時に受け入れる、つまりさまざまな考え方を取り入れることによって制作しています」 ※1 「写真について人はふたつのことを信じてしまっている。ひとつは写真が真実であるということ。もうひとつは写真が真実ではないということ。私はどちらも絶対的とはいえないような姿勢、両者が混在した状態で仕事をしたい。なぜなら、写真はすべてをアンビヴァレンスにしておくことができる新しい段階に入っているからだ」 ※4
■ジェフ・ウォールがデジタル技術(パソコンによる加工)や俳優を使って場面の演出などを用いることの意図のひとつとして…… 「写真が志向していたのは瞬間に為されたものごとだったし、シャッターが写真のなんたるかを決定している。ある意味では、<ある瞬間>というものが写真を定義することになる、まるでその現実のある瞬間というものが生じたようにね。 しかし、デジタル・モンタージュの場合、そんな瞬間はもはや存在しない。そこに<瞬間>が存在しているなんて幻想に過ぎない。ある意味でこれはシャッターによって決定されるような写真というものを壊しているし、写真には時間と特別なメカニカルな関係があるという考え方も壊していることになります。このことは、写真をほかのものにより近い存在にしていると思います。たとえば印象派の絵画を見たとして、それは画家が何時間も何ヶ月もかかって描いたものなのですが、その絵はある瞬間を捉えたものに思えます。それは幻想なのです。デジタル・モンタージュによって、写真はよりそういうものと似てきました。写真は瞬間の<幻想>なんです」 ※2
■ジェフ・ウォールが自身のテーマとして重視していることのひとつとして…… 「この、そこにないという感覚はきわめて重要です。私は、この描写の本質から排除されてきた要素、目に見えないということに関わろうと思っているのです。たとえば《復元》を制作していたときにはっきりと意識していたことがあります。《復元》はパノラマを題材にしていますが、パノラマは本来けっして平らには描けない。それを平面にするわけですが、その平面を、丸い空間にいるときの感覚で見ると、はっきりとなにかが<ない>わけです。 しかも、この作品では180度分しか画面に出していませんから、その空間がいつも全部見えているわけではないということがよりはっきり表現されます。ここでは、空間というものの特質があきらかになっています。目に見えないこと、ないということはとても重要です」 ※3
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<ジェフ・ウォール関連の書籍>
美術家の言葉の引用先、流用先 ※1 「ジェフ・ウォール 写真史と美術史のカレイドスコープ 水戸芸術館現代美術ギャラリー ジェフ・ウォール展」 インタビュー・文:石井弥夢 『美術手帖1998年3月号』 発行:美術出版社 p115 ※2 同上 p117 ※3 同上 p119―120 ※4 『THE NOW ART BOOK』 監修:ヴァルデマー・ヤヌシャック テキスト:セリア・リッテルトン企画編集:資生堂企業文化部ザ・ギンザアートスペース『ル・ミレニュム』編集部 平山景子、豊田佳子、深井さえ子 発行:光琳社出版 1996 p166
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