世界の名画ランキングです。巨匠たちの歴史に残る絵画の100選。超有名な画家の油絵など。画像付きです。(大熊稔史)
| 順位 | 作品 | 作品名、作者、解説 |
|---|---|---|
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「モナ・リザ」
(Mona Lisa) レオナルド・ダ・ヴィンチ (Leonardo Da Vinci) 制作年:1503~1506年 所蔵:ルーヴル美術館 人はなぜ、この女性像に惹かれるのだろう。感情の見えない不思議な微笑。肖像画でありながら、背景は屋外である。「スフマート(ぼかし技法)」と呼ばれる、筆のタッチや輪郭線を残さない表現は、丸みを帯びた女性の体をより美しく見せている。また、近くを明確に描き、遠くを不明瞭に描く「空気遠近法」が用いられている。別名《ラ・ジョコンダ》と呼ばれる本作のモデルは、当時のフィレンツェの豪商であったフランチェスコ・デル・ジョコンドの2人目の妻リーザ・ゲラルディー二であるとされている。 出典:西洋絵画 BEST 100 |
| 2 |
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「星月夜(ほしづきよ)」
(The Starry Night) フィンセント・ファン・ゴッホ (Vincent Willem van Gogh) 制作年:1889年 所蔵:ニューヨーク近代美術館 青く黒い空。星が渦巻きながら大小それぞれの輝きに燃えている。左には暗い炎のような糸杉。そして、右の上にはオレンジ色の三日月。 渦巻く星空に炎のような糸杉は、日本人の大好きな「炎の画家」というイメージの元となったとされる。 星たちはたしかに叫んでいる。それはきっと言葉ではない。もっとこの世の始まりに近い音のようなもの。叫びのリズムに身をまかせてしまえば、星は自分のいのちさえも忘れることができる。生きているのを忘れるほどに深く解き放たれたいのち。 でも、三日月は何を考えているのだろう。月は、星たちのように叫んではいない。三日月のほっそりしたからだの中に、いろいろな思いがみなぎってゆくのが見えるのに、月は思いを声にしようとはしない。さびしい微笑で私たちを誘いながらも、光の秘密を明かそうとはしない。 星の上までぐんぐん伸びてゆく糸杉は、月からは遠く隔てられている。糸杉の梢(こずえ)はじっと月を見つめているようにも思えるのだが。 いつか、こんな景色の中にいたような気がする。記憶の中に幾たびも。 星だったり糸杉だったり、あるいは空だったりしたのに、一度も三日月だったことはなかった。 星月夜。星が主役の夜空に、月は何故いるのですか。 出典:朝日新聞 |
| 3 |
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「叫び」
(The Scream) エドヴァルド・ムンク (Edvard Munch) 制作年:1893年 所蔵:オスロ国立美術館 フィヨルドのほとりを友人と散歩していたムンクは、突如として幻聴に襲われる。その「自然を貫く、大きく際限のない叫び」は、ムンクを激しい不安に陥らせた。 つまり、絵の題名から、叫んでいるのは画中の人物であると思われることが多いが、この人物は「叫び」を聴いて耳をふさいでいるのである。フィヨルドの流れは激しくうねり、空は不気味な血の色に染まる。この光景を通して、人間の実存的不安を描いたとされる本作は、ムンクの代名詞的作品である。 出典:西洋絵画 BEST 100 |
| 4 |
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「夜警」
(The Night Watch) レンブラント・ファン・レイン (Rembrandt Harmenszoon van Rijn) 制作年:1642年 所蔵:アムステルダム国立美術館 当時は不動の姿勢で描かれることが一般的だった軍隊や自警団の集団肖像画に、動きの要素を取り入れた革新的な本作。隊員はそれぞれ異なった方向に体を向け、動きを交錯させることで躍動感をもたらしている。 じつはこの絵は、近年の修復作業により、昼の情景を描写したものと判明した。明暗法を用いることで、群像に生き生きとしたドラマチックな表情を与えている。また、中央のコック隊長の左手が画面前方へのびて描かれる(短縮法)など、画面全体の奥行きを強調し、臨場感を生み出している。 出典:西洋絵画 BEST 100 |
| 5 |
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「接吻」
(The Kiss) グスタフ・クリムト (Gustav Klimt) 制作年:1907~1908年 所蔵:オーストリア・ギャラリー クリムト自身とその恋人エミーリエをモデルにしたといわれる、クリムトの代表作。黄金に輝く花園で、固く抱きしめ合った男女が接吻を交わす、幻想的かつロマンチックな光景を描いている。人物の肌の部分は写実的、対して衣服は平面的かつ非常に装飾的。この対比が独特の雰囲気を生んでいる。本作のように金箔を多用した制作期は、クリムトの「黄金時代」と呼ばれている。男女の足元は危うい崖となっており、愛と死は隣り合わせであることを表現している。 出典:西洋絵画 BEST 100 |
| 6 | 「アルノルフィーニ夫妻像」
(The Arnolfini Portrait) ヤン・ファン・エイク (Jan van Eyck) 制作年:1434年 所蔵:国立美術館(英ロンドン) ネーデルランド絵画の創始者と呼ばれるヤン・ファン・エイク(1390年頃~1441年)のこの作品は、驚くほど執拗(しつよう)で徹底した描き込み方において、まさにバルザック絵画版といった趣を見せている。 衣服のひだの陰影やイヌの毛並み、床板の年輪や真ちゅう製シャンデリアのリアルな存在感。夫人の右手のひらの生命線からは、寿命だって占えるだろう。さらに中央の小さな凸面鏡には、夫妻の後ろ姿のほかに、彼らと向き合う別の二人もミニチュアサイズで描かれている。 そればかりではない。こうした目に見えるものはどれも隠れた意味を持ち、例えばイヌなら忠誠の、一本だけともるロウソクは神の導きの、脱いだサンダルは宗教儀式の、それぞれ象徴だというのだから、画家のエネルギーの全方位性には、ほとんど感動してしまう。 バルザックが粘っこい背景描写によって人物の心理を浮かび上がらせたように、エイクも超人的技法で周囲を固めて、これが特権階級市民の神聖な婚姻シーンであることを見る者に知らしめた。 画面の隅々まで神経が行き渡り、意味がいっぱい詰まっている絵は面白い。謎を探す楽しみもある。だがこの絵を名作たらしめているほんとうの理由、それはアルノルフィーニ氏の衝撃的な顔ではないだろうか。 この顔は、一度見たら決して忘れられない。パーツが矛盾している。つるんとした顔型なのに、あごはくぼみがあって男っぽい。眼は冷酷で、は虫類めいているのに、形のいい唇はふっくら肉感的だ。いったい彼を夫にしたくないナンバーワンと呼ぶべきか、どうか。 いずれにせよ、もし彼が夫人と釣り合うハンサムな男性だったら、逆に絵のインパクトは半減したに違いない。それほどこの顔の磁力はすごい。この絵には絶対これでなければならない、という顔をしている。 アルノルフィーニ氏は、メディチ家からブリュージュへ派遣された富裕なイタリア商人だった。この地で同郷の若い娘を妻に迎え、記念画を注文したのである。わざわざ一流の画家を選んだことや、そっと妻の手に手を添えるしぐさに優しさがうかがえるものの、それにしては、彼女を一顧だにしない様子は何なのか。(ドイツ文学者・中野京子) 油彩、板、81.8×59.7センチ |