美術家の言葉 red05_next.gif 純粋抽象>ピエト・モンドリアン


  

  

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美術家DATA 抽象形態

美術家の言葉 目次

ism(美術運動)の証言 目次

絵画の制作技法・手法と効果 目次

 

モンドリアンが幾何学的形態を用いた理由のひとつとして…

 「次第にわたしはキュビズムが自らの発見の論理的帰結を受け入れていないということ、そしてそれは究極の目標である純粋なリアリティの表現へと抽象を展開させていなかったことに気づき始めていた。わたしはこのリアリティが《純粋造形》によってのみ確立され得ると感じた」 (「実在の真のヴィジョンをめざして」の中で/『自然から抽象へ=モンドリアン論集』 編、訳:赤根和生 発行:美術出版社 に所収) ※3

 

モンドリアンがその形態の中で表現しようとしていたこと(また、鑑賞者に見出して欲しいと感じていたこと)のひとつについて…

 「おそらく、私はこの中で自らを明白に表現できる。しかし、なぜ私がキュビズムの影響を離れたかを示して見せるだろう。ブギウギはその意図において、私が絵画の中でやろうとしているものとまったく同質だと思う。つまりメロディの破壊は自然の様相の破壊、そして純粋な方法の不断の対立による構成に相当する。――すなわち、それはダイナミックなリズム」 (James Johnson Sweeney ,“An Interview with Mondrian ” Museum of Modern Art catalogue “Mondrian” , New York ,1948, p.16) ※2 

 (上記のようなことでありながら、モンドリアンの絵画は、いまだ多くに誤解されている)

 「人は私が表現したくないものを賞讃する」 ※7

 

モンドリアンが絵画としてキャンヴァス内だけではなく、というよりもキャンヴァスの外の空間までを意識して制作していたことを現わすものとして…

 「……抽象現実的絵画は、ぼくらが部屋を色彩空間として組織することにより、その造形美をぼくらをとりまく空間に転移させることができるや否や消滅することになるだろう」 (ナンシー・ジョスリン・トロイ 「アトリエ考=モンドリアンをめぐって」 訳:五十殿利治 『美術手帖1982年10月号』 ※4

 「わたしの知るかぎりでは、絵画を額縁から取り出した最初の人間こそ、わたしであった」 ※5

 

モンドリアンが制作において注意していたこと(ある意味では、自身が表現において見出したこと)を現わすものとして…

  「それぞれの芸術には固有の表現方法があるとしても、それらはすべて不断の心の修練の結果であり、均衡を得た関係をより高度な厳密さで表現しようとして止まない。均衡を得た関係は心に本来備わった普遍性、調和、統合性の最も純粋な表現である。

 均衡を得た関係に注意を集中すれば、わたしたちも自然界のもろもろに統合性を見出すことができる。しかしながら、それはヴェールの陰にある。完全な形で表現された統合性を見出すことはできなくとも、表現のすべてを統合することは可能であり、統合性の厳密な表現は可能である。それは具象的な実在としては不可視であるから、なんらかの形で表現されなければならない」 (モンドリアン 「自然的実在と抽象的実在」) ※1

 

 


 

 

  

 

 

 

 

green07_next.gif モンドリアンの「美術家DATA」

green07_next.gif モンドリアンらの新造形主義ザ・ステイルの「ismの証言」

 

 

 

美術家の言葉の引用先、流用先

※1 『抽象美術入門』 著:フランク・ウットフォード 訳:木下哲夫 発行:美術出版社 1991に所収

※2 ジョセフ・マシェック 「ニューヨークのモンドリアンU」 訳:梅田一穂 『美術手帖1980年12月号』所収 発行:美術出版社 p125

※3 尾野正晴 「抽象美術の胎動 カンディンスキー、マレーヴィッチ、モンドリアン」 『美術手帖1984年11月号 特集:抽象の快感 構成主義と幾何学的抽象』 発行:美術出版社 p20―21に所収

※4 同上 p46

※5 末永照和 「純粋性の神話」 『美術手帖1987年8月号 特集 電子絵画 カンディンスキー+モンドリアン』 発行:美術手帖 p52

※7 『週刊美術館50 モンドリアン/マレーヴィッチ』 ライター:藤崎圭一郎、藤原えりみ 発行:小学館 2001 p11