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PALB>遠近法>視錐 |
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私たちはあるものに焦点をあわせていても、視野には他のものも入ってきます。ですから、かなり広範囲の対象を認識できているように感じるかもしれませんが、実際に視線を動かさずに認識できている視野角度は意外に狭いといわれます。 遠近法では、この視野の角度のことを“視錐”といいます。 また、遠近法では、この視錐は60度以内であることが通常です。この視野角度内のものであれば、遠近法によって違和感なく描くことができます。 ただし、それ以上に視野角度のある絵画(パノラマ的)も描かれています。それは曲線遠近法という技法もある程度取り入れられて描かれているはずです。 もしくは、視錐が60度以内で、天地を大きくトリミングでカットした構図で描いている場合もありますが…。通常、遠近法では、一般的には対象物を60度以内に絞り込むという、選択が作家に迫られます。 ちなみに曲線遠近法は、上下がアーチ状になって左右の消失点で収束するものです。そのため、左右に長いキャンバスに描かないと魚眼レンズのように、ちょっと違和感があるものになりがちです。
日本油彩画黎明期の巨匠、高橋由一の『江ノ島全図』などは完全に60度をオーバー。しかし、その分、画面の左右に、果てしない拡がりを感じ、自分も両側に海を感じながら江ノ島までの砂浜の道を歩いているような気分になれます。 ちょっと面白いのが、やはり日本の巨匠、青木繁の『海の幸』。教科書でも見たことがあるはずです。描かれている漁民たちは、作者の眼からすれば60度以内のはず。しかし、画面は横長のワイド。しかも人物は背丈は画面の縦一杯の大きさで描かれています。トリミングされているようなものです。そのために、見る人は(私なども)、一度に全部の画面を捉えられない。どうしても人物の列を目線で追わざるを得ない。 つまり、私たちは、その漁民の列が歩いていくのをみるように、目線を並行に移動する、という疑似体験に近いものも得られるのです。やっぱり青木繁は凄いなぁ(馴れ馴れしいか…)と思ってしまいます。 では、狭い視錐は誰かって? それは皆さんが探してください。もしくは、制作してみてください。さて、どんな効果がそこにあるか…
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▲60°以内で対象物を絞り込むことになります
<遠近法関連の書籍>
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